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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
10・11 黄熱病注射 

10・11 黄熱病注射  (2007/10/12)  ボリビアに行くために、黄熱病の予防注射を受けなければならなかった。注射が大嫌いなので、延ばし延ばしにしていたが、これ以上は延ばすことができない。10数年前に日本で同じ注射をしたときに、かなり痛かったことがずっと頭に残っていたせいもあり、かなり憂鬱であった。
 注射をしてくれる国内空港は、数カ月前に大きな人身事故があったにも関わらず、明日の連休を前にしてごったがえしている。ブラジル人は何か起きると反応が速いが、忘れるのも速い。
 注射をしてくれる部屋に行くと、意外に人が少ない。僕の前に一人いるだけである。壁にはってある注意書きを読むように言われ、未だによくわからないポルトガル語を読むと卵アレルギーの人間はダメらしい。さらに15日間は、旅行できないとのことであった。
 僕の前にいた、大柄な白人系の男性が、「どこに行くの」と尋ねてきた。
「ボリビアに」というと突然「ジャーナリスト?」と尋ねてきた。
「エッ、どうして解るの?」
「雰囲気ともっているカバンでね」
 カバンなんて誰でももっているから、やっぱり記者らしい雰囲気がしたのだろう。今まで会ったブラジル人記者はほとんど鼻が高い奴ばかりで、異論を挟むと、必ず口を尖らせて言い返してくる奴が多く、あんまりいい印象がない。また日本からきてブラジルに住む本物の記者も、研修できて記者の仕事をしている学生もどきも、さほど好感をもっていない。ジャーナリストもどきの仕事を始めてもうかれこれ14,15年ほどになるから、僕も彼らのような雰囲気が体にしみこんでいるのかもしれない。日系人や日本人なら邦字記者を見慣れているから、解るような気もするが、まったく知らないブラジル人から言われたのは、かなりショクであった。
 できるだけ、威張ったり、人をバカにしたりするような言い方は避けるようにしているのだが、よりいっそうこの思いを強くさせられる出来事であった。
 結局、注射はアレッと拍子抜けするくらい、痛くなかった。サイトで調べてみると、有効期間は10年とあるが、永久的に続くという説もあるらしい。もしかしたら、前に打ったときに抗体ができていて、注射を打ってもそれほど感じなくなっているのかもしれない。


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