8・15教養と礼儀 (2015/08/15)
ブラジル人は道いっぱいになって歩く妙な癖がある。3人いれば3人が、4人いれば4人が、5人いれば5人が、歩道一杯になって歩く。前から人がやってきても避けることなく歩く。ギリギリになって、少し隙間を開けてぶつかるのを避けるのだ。よくぶつからないなと感心するほどである。とにかく人の迷惑なんて一切関係ないのである。 前から人がきた場合は、直前になって避けるが、後ろの人が来た場合、ぺちゃくちゃ話しながら歩いているから、後ろの人間には一向に気づかず歩き続ける。急いでいる時などは非常に邪魔で、腹立たしい。 ブラジル人の知人に何故ブラジル人はこんな歩き方をするのか聞いてみると、 「皆、人の迷惑なんて考えないからね。それに礼儀しらずだから」と言って笑った。 僕は、歩いていて前から道いっぱいになって歩いてくる集団に出くわすと、そのまままっすぐ歩いてつっきる。そうすると、僕の前にいる人間が面倒くさそうに避ける。前に一杯になって歩いている場合は、「失礼」と声をあげてやはりそのまま突っ切る。そうすると「まあ!」と言ったような驚いたような顔で僕を見るが、そんなことは一切気にしない。だいたい抜かす隙間もないのだから仕方がない。 こんな歩き方をするのはブラジル人くらいかと思っていたら、この間きていた海上自衛隊のセーラー服をきた水兵たちも道いっぱいになってたらたら歩いていた。日本人もブラジル人も同様に礼儀しらずなのだ、とあきれた。少し前に行くと士官風の帽子を被った人々が数人歩いていた。彼らは、道いっぱいになって歩くことはせずちゃんと隙間を開けて歩いていた。これを見て少し安心した。おそらく士官は防衛大学を出た大学出なのだろう。学歴で差別するつもりはないが、歩道の歩き方ひとつにしても、教養がある人間と無い人間では違うのだ。 もっとも、ブラジル人の場合は教養があろうがなかろうが、人の迷惑も考えず道いっぱいになって歩く人がほとんどであるが・・・・
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