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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2004年の日記  (最終更新日 : 2005/01/01)
4月の日記・総集編 通信不調

4月の日記・総集編 通信不調 (2004/05/01) 4/1記 移民と夜桜

東京にて
離日前日。
朝から午後までビデオや資料送り、手紙書き、梱包など。
その合間に電話など。
買い物、そして人に会いに繁華街へ。
目黒のまんが喫茶でメールの確認とサイトの日記を更新。
そして夜の目黒不動をお参りすることに。
伊豆大島のペンション・オアシスの順子さんとのスピリチュアルな会話がきっかけ。
境内には照明もないが、大都市東京を覆う隠微な明りが満開の夜桜をあぶり出す。
学生時代に発掘した境内の縄文遺跡を思う。
さらにアマゾンに桜を、の夢を抱きつつ今年一月、逝ってしまった大西邦光さんを偲ぶ。


4/2記 特攻観音

東京→バンクーバー→トロント→
本日、離日。
昨晩以来、手紙類の他、荷物のパッキング。
今回はいつもに増して、かさ張るいただき物が多し。
ゴールドカードのおかげで手荷物3個までOKだが、それでも入りきれず、詰める作業というより、落とす作業。
書籍も含めてだいぶ落としたものの、エアカナダのカウンターで計ると、3個で85キロでした。
今回もお世話になったさる御人が、ブラジル奥地のある施設を訪れた時、「いちばんかさ張らないものを」とおっしゃりながら数センチ束の札束をお土産として持参されたのを見たことがあり、カッコイイなと思ったもの。
さて、実家に遠からぬところにある世田谷観音は、特攻観音としても知られる。
観音がメインの訪日だったため、あわただしいなか、思いきってお参りする。
ちょうどお勤めに現れたご住職の招きで、一緒に「特攻平和観音経」を唱えさせていただく。
お話をうかがい、「棄民」問題の共通の知人がいるのに驚く。
奇縁。
成田空港第二ターミナルにYAHOO JAPANのインターネットカフェを発見、使い放題で無料!
ドリンクサービスこそないが、使い勝手は大変よろしい。
日本最後のメールチェックとサイト日記更新をたしなむ。


4/3記 帰宅

→サンパウロ
成田空港を発ってからおよそ30時間でグアリューリョス国際空港へ。
税関のストで空港を出るまで数時間かかるとの説があったが、通常よりスムースに。
ヒヤヒヤの税関もノーチェックで突破。
タクシーで我が家に向かうが、日系人を餌食とする強盗団に「今回は」襲われることもなく、おかげさまで無事、妻子のもとに。
ありがたや。
市内の気温、31度。
今回の強行軍、我ながらよく持った。
姫マツタケ(アガリクス)+プロポリス+ブラジルニンジンのおかげ。
そして何より、皆さんのご好意のおかげであります。
感謝です。


4/4記 フェイラにて

サンパウロにて
時差ぼけでフラフラしながらも、拙宅近くの日曜のフェイラ(路上市)へ。
サンパウロ住まいのメリットは、季節の旬の魚をフェイラで買って刺身でいただけること。
道すがら、同じ団地群にお住まいの女性Oさんにバッタリ。
Oさんはブラジル生まれの日系二世。
戦前、日本に戻り、従軍看護婦としてフィリピン戦へ。
内地に戻って広島で被爆されている。
フェイラでは娘の幼稚園での同級生のおじいさん・Mさんを見かけて声をかける。
Mさんは日本人一世で夫人を亡くしている。
孫の誕生パーティに何度か呼ばれてうかがうと、参加者の大半が日系人ながら、まるでポルトガル語環境で、一人ポツンとされており、同類同志でいろいろ話を聞かせていただいていた。
「いやあ、オカムラさん」と大変な喜びよう。
5月に88歳の誕生祝をされるとのこと。
じゃあお祝いに写真かビデオを撮りますよ、と言うと、実はオカムラさんにビデオを撮ってもらいたかった、とおっしゃる。
うれしい話である。
移民として、移民と共に生きる。


4/5記 満月―

サンパウロにて
深夜、バッチリ目が醒める。
時差ぼけもあるが、どうやら満月のせいもありそう。
拙宅の寝室は、満月の明りを毎月モロにいただく位置。
これまでにも満月光を浴びながら、妖しくひらめくことしばし。
「郷愁は夢のなかで」2001年改定版を思い立って決意したのも満月の下だった。
映像記録時代の先輩で、先にフリーになられた水落恵子姉のお声がかりで満月もののTVドキュメンタリーをいくつか手がけたことあり。
アマゾンの大逆流・ポロロッカに始まり、埋もれた一品かつスクープ・満月時、アマゾンの大樹が割れる! が忘れ難い。
これはスペシャル番組中の一シーンとなったが、チーフ・ディレクターらに過小評価されて、しごく無念だった。
いずれ書きましょう。


4/6記 嗚呼まんが喫茶

サンパウロにて
二日酔いと時差ぼけと旅の疲れを引きずり、締切りの都合で拙サイトからもリンクさせてもらっているHPの記事の取材に出る。
それにしても空前絶後のウイルスメールの多さである。
拙宅のPCではサイズの大きいメールが来るとすぐにオンライン中にフリーズ状態になってしまい、プロバイダのウエブメールを開けて詰まった汚物メールを除去して再起動せねばならず。
そもそもプロバイダの新しいアクセスポイントに電話番号を設定し直したところ、一時間かかってもつながらず。
日本のまんが喫茶のPC、タバコ臭いのはイヤだけどその他がなつかしい。
人目も気にせず、アダルト動画や人妻なんたらのサイトを白昼からたしなむ青年、漫画本を片手で読みながら就職案内のサイトをめくるねーちゃん。
ひっきりなしにPC画面とケータイを交互にいじる外人女。
そしてフリードリンクを元を取るまでだぼだぼ飲みながら、インチキ日記を日々更新する中年移民…


4/7記 地方紙に出る男

サンパウロにて
今回、日本で回った旅先で地元の新聞社の取材を受けてしまった。
その記事を、取材した記者からは何の音沙汰もないが、知人がコピーを送ってくれたのだが…
まあ悪意はない記事だが、いただけない箇所があり。
岡村の発言として、
「…体長二‐三メートルのミミズ、一メートルのナメクジなんて生き物が本当にいるんです。自分も信じてなかったので、実際にみたときは笑ってしまいました。…」
問題なのはミミズとナメクジのサイズではない。
後半の文章。
もちろんこんなことを言っていない。
岡村が実際に存在する生物、進化と適応の賜物、神の創造物に対して驚き、畏敬の念を抱くことはあっても、笑うことなどあってたまるだろうか。
お笑いちょうだいのリポーターを使ったクイズ番組を作ってきたわけではないぞ。
「帰ってきたウルトラマン」あたりのネーミングからして手抜きの怪獣にいたく落胆することがあっても…
偶然ながら昨日、これまた日本でオカムラに取材をしてくれた尊敬する記者さんが、彼の書いたインタビュー記事をメールで送ってきてくれたが、これは感動もの。
現物が届き、許可をいただけたら紹介させていただきたいと思っている。
記事には書き手の人格が見事に反映することを再認識。
そして一流・超一流の書き手は取材した人にどんなに忙しくても記事を送る。
いっぽう二流・三流はどんなにヒマで何度クレームを受けてもそれをしない。


4/8記 復活週間

サンパウロにて
今日からイースターのため、子供たちの学校が連休に。
早朝の送りがなく、バガボンド親父も一息つく。
家内は今日も細腕で仕事のため、親父がお子様サービス。
子供が二人とも「SCOOBY DOO 2」という映画をみたいというため、近くのショッピングセンター内のシネコンへ。
自分がみたいドキュメンタリー映画・劇映画もあるが、なかなか…
混雑を避け、昼前の上映に行くが、館内は同類の親子多し。
やはり映画鑑賞はハレの行為、不特定多数と大スクリーン、安楽なイスで見るもの、などと思う。
さすがに父親同伴は少ない。
ピポッカ(ポップコーン)とグアラナ(清涼飲料)を買って…
自分が、生活が大変だった親から受けてきた恩を思い返す。
家に帰って日本の新聞社のサイトを開き、イラク邦人誘拐を知る。
日本国籍を有して、国外に暮らす者としても他人事ではない。
当地では日系人の誘拐が産業として成り立つ情勢。
しばらくインターネットの接続時間が長くなりそう。
この件が落ち着いたら、日本国籍を持つということ、そしてどこにも国籍のない人たちについても考えてみたいもの。


4/9記 サイテーの上映会

サンパウロにて
連続して妙に記憶に残る夢をみる。
本日未明は、拙作上映会の夢。
日本の若い人たちが、拙作「パタゴニア 風に戦ぐ花」の上映会をしている。
ところが途中からNHKののど自慢の映像に変わってしまう。
席を立つ人たち。
今度は民放の番組に。
さすがに主催者に問いただすと、「パタゴニア」のビデオテープを上映しているという。
テープを確かめると、岡村の提供したオリジナルではない、ダビングテープ。
俺の送ったテープはどうしたの?
と聞くと、
あれはオカムラさんが開けるなって言ったじゃないですか。
とふてくされた返事。
そんなこと言うわけないだろ。
この辺で目が醒める。
…昨年、サンパウロで実際に起こったサイテーの上映会を思い出す。
普通に考えてビデオなどまともに見るはずのない会合での拙作の上映と出席を頼まれた。
他にも予定があり、辞退すると、オカムラさんへの御礼の上映会だ、作品制作にあたってお世話をした人の意向だ、などとデマカセを並べられ、出席したのだが…
会場設定もひどく、誰も協力者はなくオカムラひとりがビデオデッキの調達・調整で奔走、そして見事に誰も見ていない。
会場は出席者の談笑の声ばかりで、とてもしょぼくれたモニターに集中できる環境ではないのだ。
岡村を引っ張り出した御仁が上映中に大声で私語に励んでいるのだから話にならない。
僕はビデオを止めて退席するべきだったのかもしれない。
作品に登場して下さった皆さん、特に死者の方々に申し訳なかったから。
その後、この苦い教訓にこだわっているつもり。
ビデオテープを流しゃいいってもんじゃねぇんだ。


4/10記 アオコ臭くて…

サンパウロにて
サンパウロに戻って一週間。
帰宅して、歯を磨いてうがいして気付いたのは、水道水のアオコ臭さ。
当地では夏場によくこうなるのだ。
原因は、貯水池の水源涵養林地帯に不法居住者が増えてファヴェーラ(スラム)を形成し、排水をそのまま貯水池に流し込むので、水が富栄養化してアオコが増えるため、といわれている。
アオコの多い水を摂取し続けると、肝ガンなどを誘発するとの報告も。
拙宅では電気分解の浄水機を使っているが、まだアオコ臭さが残っている。
アオコ水道水をそのまま使った緑茶や日本メシを出されると、なかなかゲンナリである。
まずいなんてもんじゃ…
せっかくアルコールも控えめにして、水道水で肝臓を痛めたんじゃねえ。
東京の水道水は、うまいとは言えないが、うがいや米を研ぐのには差し支えなかったが。
とりあえず洗面所に浄水機を通した水をうがい用に置く。


4/11記 情報錯綜

サンパウロにて
イラク人質事件が気になり、何度か日本の大手新聞のサイトを開く。
情報が錯綜し、まだ解放が確認されていないのに、はやトップをスポーツ(柔道)に譲った大手新聞サイトもあり。
人命よりスポーツ…
スポーツ新聞ならともかくねぇ。
その新聞サイトの小さくなった人質事件をクリックすると「楽観は禁物」とあるのが泣かせる。
パスコア(復活祭)でファミリアでバカリャウ(たら)料理を食べよう、というので家内の実家へ。
ここではケーブルでNHKが受信できる。
アニメチャンネルにかじりつく息子・甥姪の間隙を縫ってNHKにチャンネルを合わせるとだらだらとスポーツニュース、音楽番組に囲碁ときた。
いらつくばかり。
チャンネルサーフィンをすると、アニメに映画、英語やスペイン語のニュースに自然ものドキュメンタリーぐらい。
マニラのケーブルテレビは、はるかに楽しかった。
ブラジルでも見られる上記に加えて、中国語・朝鮮語のニュースにドラマ、イスラム・チャンネル、僕には何語ともわからないチャンネル、マニラの邦人制作の番組等々…
多様性という意味で、フィリピンの方がずっとブラジル的でした。


4/12記 交流・直流

サンパウロにて
「アマゾンの読経」ポストプロ体制に入るための、さまざまな残務に着手。
夕刻より日本ブラジル交流協会24期生33人の歓迎セレモニーの末席へ。
いっぺんにスーツ姿の日本の若者33人の個体識別などは至難の業だが、
彼らの前に日本で二度ほど姿を現わしているので、向こうから声をかけてくれる人も何人かあり。
意外だったのは、先週ちょっと書いた日本の地方紙の「いい方」の記事を見た、と声をかけてくれる人が二人もいたこと。
神戸新聞、なかなかのものである。
若い人たちと接して、帰路、不思議と豊かな気持ちになる。
彼らとの今後の縁・付き合いは、まるで計算できないところが面白い。
こちらもいつまでもガキのつもりが、すでに中年…
さあ、明日は断食をしよう。


4/13記 久々に断食

サンパウロにて
会食も一区切りついたと見て、今日は断食。
日本で入手した冊子のタイトルに「“小食“は体と地球を救う」とあったが、名言。
締切り近い原稿二本目を書き上げる。
漠然としていたものが形になるのは、悪くない気。
そしてついに「アマゾンの読経」素材チェックに突入。
1996年撮影分から。
長い作業になるぞ。
ちょっと止んでいたウイルスメールがまた押し寄せてきて、アウトルックエクスプレスが何度も詰まる。
何度もウエブメールにアクセスして、再起動して…
うちはつなぎっぱなしではないので、電話会社をさらに利させるばかり。
犯罪のウラには、その事件で結果的に利益を得るヤツが絡んでいるというが…
本日よりこのサイトに「ただいま制作中!」のページをオープンしました。
Bem Vindo!


4/14記 二ヶ月もった…

サンパウロにて
当いんちきサイトも昨13日で公式オープンから二ヶ月を迎えた。
2月11日建国記念日に構築を開始して2月13日金曜日に「隠す」を外して公式オープン。
これらの日にちはオカムラ的諧謔で選んだのではなく、ホントの偶然です。
当初の構想では、日記サイトの師匠・星野智幸さんの形に習って、さらに手を抜いて週に一度ぐらいの更新のつもりだったのだが。
皆さんにおだてられて、ついついこんなことに。
奇しくも本夕、本サイトのウェブデザイナー、櫻田さんが別件で来てくれる。
在ブラジルで、あの旧石器人・オカムラでも日々操作できるようなサイトを開いちゃおうかな、なんて思ったりするアナタ、お気軽に櫻田さんにお問合わせを!
もちろんもっと複雑なサイトもデザインしてもらえます。
対応が良心的過ぎて…
櫻田さんへのメールは
info@100nen.com.br
にどうぞ!


4/15記 遠くの人質より…

サンパウロにて
本日よりTOPのトップに号外ニュースを掲載!さらに新たに「上映会のお知らせ」のページを増やしました。
朝、子供の送り、買い物の後で、在ブラジル被爆者協会の森田さんを訪ね、日本で入手した資料を届ける。
森田さんのところで流しっぱなしのNHK国際放送で、イラク邦人人質・「最初の」3人の解放を知る。
遠くの人質より身近な被爆者。
森田さんとは、僕がブラジルに移住した時以来のお付き合い。
ビデオドキュメンタリーも作らせていただいている。
井伏鱒二の小説に出てくるような善良そのもののご夫妻である。
しかしご主人は元大日本帝国憲兵、激昂すると怖い。
在外被爆者問題で興奮してくると、「我々被爆者は…」の「被爆者」を「移住者」「移民」と間違えてしまうことがあるのが心に残っている。
在外被爆者問題は、戦後の日本の国策としての移住政策ともリンクしているのだ。
ここで再び、遠くの人質が身近になる。


4/16記 百聞は一口にしかず

サンパウロにて
本日より当サイトに写真を四葉ほど増加!さてどこにあるでしょう?
「アマゾンの読経」ポストプロ開始の第一週が終わり…
週末は狭いアパートに家族もいて、まとまった作業ができないので他のことをする、と割り切っている。
息の長い闘いになるゾ。
夜、大偏食家の下の息子のリクエストで、ピザの食べ放題に行く。
一時は外食も異常にいやがったのだが。
もちろん息子の食べるピザはほんの数種。
それでも大進歩である。
今回、家内がトライしたのがチョコピザにホワイトチョコピザ。
これが意外な珍味。
百聞は一口にしかず。
日本の縁日の夜店的な味.。
そもそも日本に、そして本国イタリアにはこんなのあるのだろうか?
リンク先の「ブラジルと日本」に書いたイチゴ寿し以来の衝撃。


4/17記 本に呼ばれて

サンパウロにて
昨日より始まった第18回サンパウロビエンナーレ国際図書展に家族で行ってみる。
いつも異常な人出、と聞いていたのでこれまで行ったことがなかったが、思いきって。
午前中に出たので、狂ったような人ごみに会わないで済む。
思った以上に子供狙いのものが多く、オコチャマ中心の歩みとなる。
下の息子が漫画とゲームに夢中になっている間、妻をそれにつき合わせて親父は娘と共に近くのボックスを手当たり次第に回り…
娘が驚くような声を上げる。
まさしく本に見つけられた。
久しく音沙汰のなかったアマゾンの友人がすばらしい本を出していたのだ。
しかも出たてのホヤホヤ。
邦貨にして5000円ぐらいだが、ズバッと買う。
これだけの広い会場で,子供連れでチョロッと見て、この本に会えたのは僕にとっては奇跡。
著者は岡村ドキュメンタリーの主役を張っている。
岡村は落ちぶれる一方だが、彼女は伸びるだろうな、と思っていたが。
感無量。
翌日、朝日新聞のサイトで山根一眞さんが本に呼ばれる体験を披露している記事を見るが、まさしく同じ体験だった。


4/18記 土日でカンサード

サンパウロにて
朝から家族の用向きで車で郊外へ。
その後、家内の実家へ向かって聖市縦断。
夕方帰宅後、夜、外出する妻と娘のための食事作り等。
この週末、手紙書きや新聞雑誌の整理を少しは、と思ったが手付かずに。
体調副快調に付き、また明日思い切って断食をしちゃおう。
そうそう、訪日のドタバタで紹介が遅れたが、我らが星野智幸さんがリンク先の「ブラジルの落書き」で3月中に拙稿「貧しくなりたい」と「ジャージ姿のシスターさん」の2本をアップロードしてくれている。
雑誌収録時のものを、特に後半部分を現状にかんがみてリライト。
これまで雑誌「オーパ」時代の拙稿を古い順から入力してきたが、考えることあって、同誌「休刊」直前に書いたこの2本を先にアップロードしてもらった次第。
さてオカムラは何を企んでいるのでしょう?


4/19記 アップアップロード

サンパウロにて
拙宅では日本からの進出企業K社のプロバイダを使用している。
日本語でサポートが売りの…
さてプロバイダがアクセスポイントの電話番号を変えるということになったのだが、新しい番号が著しくつながりにくい!
このためプロバイダに連絡をして、先週以来、何度か先方の言うように設定を替えるやらして善処を期待していた。
今日はブラジル人の担当に電話でポルトガル語でああせい、こうせい、と言われるままにヒイコラ言って設定をあれこれ動かし、まるで接続ができなくなってしまった!
ブラジル人いわく「そっちのモデムのせいだ」。
オカムラ怒って「あんたに言われて設定をいじる前は、元の番号ならちゃんと接続できていたのに、言われる通りにいじくっておかしくなってこっちのせいとはどういうことだ!」
ブラジル人、日本人の担当に連絡させると言うが、結局何の音沙汰なし。
翌日、こいつは何の伝言も日本人の担当にしていないことがわかる。
日系企業の恥。
日本への急ぎの連絡もあり、苦戦すること長時間、PCをいじくりまわして、数日中に廃止されるという古いアクセスポイントでの接続が何とかできたが。
この件で先週以来がっぽり時間を取られ、本業がはかどらず。
こんな企業は当てにできないが、プロバイダを変えてメールアドレス変更もややこしそう。
何とかバックアップの接続を確保せねば。


4/20記 不正な処理

サンパウロにて
断食開け。
プロバイダK社の方は日本の役人みたいな答弁で、今後の見通しがわからない。
技術者はウソツキ、ないし手抜きで客をナメている。
やむなく大家の櫻田さんに救助を求め、無料アドレス情報をいただく。
ひとつにアクセスを試みるが、操作中に「このプログラムは不正な処理を行なったので強制終了されます」の表示が久しぶりに出る。
以前から腑に落ちなかったが、機械に「不正」呼ばわりされるとはねえ。
不適切な処理、ぐらいの日本語の言い回しはできないもんかね。
またプロバイダに「オタクのパソコンが悪い」とイチャモンをつけられるのもシャクなので、念のためマイクロソフト社の修正ダウンロードも手がけるが、例によってとても日本語とは思えない細かくてちんぷんかんぷんな文章。
コンピューターオタクの皆さん、人様に理解可能な日本語を習得してくれ。
そんなこんなで時間を取られ、本業も日記サイトの更新どころかアクセスもままならず、イヤハヤであります。


4/21記 傾向と対策①

サンパウロにて
今日はチラデンテスの祝日。
早朝の子供の送りがないので一息つく。
「本業」は滞るが。
家族の三食の準備は無言のうちにトーチャンが担当。
さて。
拙サイトへのアクセス数の推移をメモしているのだが、さすがに日本からのアクセスか、ブラジルからのアクセスかはわからない。
新たに「上映会のお知らせ」のページを設けたのだが、ここへのアクセスは異常に少ない。
ということは、日本での上映会なんて行けっこねえだろ、という在ブラジルの人のアクセスが多いのだろうか?
あなたはだあれ?
実はブラジルでの上映会かもしれないよ!
オカムラはドキュメンタリー屋です!
寿司屋のオヤジはいくらウンチクがごもっともでも、ネタとシャリがいただけなけりゃシャレにならない。
願わくは、ドキュメンタリー屋のドキュメンタリーを「ちゃんと」見てちょうだい!


4/22記 人質事件独占インタビュー

サンパウロにて
プロバイダ問題で更新が遅れ、メールも本業も滞っております…
昨日は中隅哲郎さんの五周忌。
日本から来た作家の三枝洋さんと中隅邸で合流。
中隅みつ子夫人と故人をサカナにする。
三枝さんに拙宅に寄っていただき、夜はミナス料理屋に。
三枝さんは元フォトジャーナリストの作家。
彼は読者を選び、小生は観客を選ぶことで改めて意気投合。
これまで小説雑誌に発表されてきたフォトジャーナリスト・ジョーのシリーズを、今年になって光文社から「リビング・フィールド」のタイトルで上梓された。
世界各地の紛争の地で、日本人フォトジャーナリスト柚子原(ゆずりはら)譲が絶体絶命の過酷な状況からどのような奇計を用いて生還するかが毎回の山場である。
自ら修羅場をくぐり続け、昨年も東南アジアで死にかけている三枝さんに、今回のイラク人質事件について聞いてみた。
これまでの日本からの報道や友人・知人の意見にもない、思わずニンマリさせる回答。
ぜひ知りたいという人は、まずは「リビングフィールド」を「買って」読んでちょうだい。


4/23記 カンサード…

サンパウロにて
カンサード:ポ語で「疲れた」の意の形容詞
昨晩、4時間にわたって日系プロバイダの新アクセスポイントにチャレンジするが、1時間に1度ぐらい接続されものの、1分と持たない。
無料プロバイダは、夜はまるでつながらない。
プロバイダへのクレームの携帯電話料金が恐ろしい額になっており、別の有料・優良プロバイダへの移行を決意。
そして再びビエンナーレ図書市へ。
6回の予定だった旅行会社のサイトへの拙文連載の延長を頼まれたため、然るべき写真を撮りに。
新しいタイトルの仮題は「岡村淳の“住めばブラジル”」。
何だか聞いたことのあるようなタイトルだが、検索サイトにもなかったし…
サイト用の写真とはいえ、仮にも映像作家、あまりいいかげんな写真を提供できず、こりゃ赤字。
また本に呼ばれてしまった、と思えるような本を「偶然」ゲット。
それやこれや、他にもあってカンサード。
家族の夕食を作る気力もなくなり、ピザの出前を頼む。


4/24記 神の国

サンパウロにて
息子の通っているAMA(自閉症友の会)の家族シュラスコ(バーベキュー)会がサンパウロ郊外の農場であり、家族4人で参加。
ふだん接することのなかった重度の自閉症の人たちと接することができた。
イラクも人質も北朝鮮も、関心がなければそれどころじゃない人たちがいる。
AMAについては、家内が日本の雑誌で始めた連載ででも紹介してもらえれば、と思っている。
いい意味でのブラジル人の楽天主義に触れる。
そして拙作「赤い大地の仲間たち」のエンディングに持ってきた佐々木治夫神父の言葉を。
この作品を、次回の岡村訪日に合わせて上映会実施のために動いてくれている東京のグループの皆さんに感謝。


4/25記 犯罪都市の至福

サンパウロにて
まだ祖国政府から退避勧告は出されていないようだが、アメリカの調査会社によると我がサンパウロはリオと並んで犯罪都市の栄誉に輝いているとのこと。
さて日曜は拙宅の近くに路上市が立つ。
買出しはトーチャンの役割。
サンパウロは南米最大の都市、海も近く日系人の消費者も多いので旬の魚を買うのが楽しみ。
顔見知りの店員が目ざとく声をかけてくる。
「刺身にいいの、何があるかしら?」
マグロやチリの養殖サーモンは却下。
アジがいいとのこと、三枚におろしてもらう。
夜、大根、キュウリ、ワカメのツマを作り、おろしショウガでいただく。
かつての父親に似て大偏食の下の息子以外は大喜び。
歯ごたえ、脂の乗り具合…
トーチャンは日本で友人にもらって担いできた生酒とともに。
ブラジルの内陸部の日系人は、アフリカ原産の淡水魚の養殖モノの刺身に、キャベツのツマがご馳走という。
そこへいくと、我が犯罪都市は旬の海魚を堪能できる。
中隅さんでも生きていればねぇ。


4/26記 昼は人作り

サンパウロにて
2週間前より「アマゾンの読経」の撮影素材チェックを始める。
1996年撮影分から試写を始めて、オカムラらしい「気の弱さ」で肝心なのが撮れていなく、行き詰まる。
苦肉の策で、日本の実家に置いてある、考えてもいなかったかつての撮影素材のことを思い出し、日本の母に電話をして探してもらい、無事到着。
10年前のHi8の素材、トラブルがないかヒヤヒヤもんで本日、プレビュー兼DVにコピーにチャレンジ。
いけた!感謝、感謝。
これで作品は予想もしていなかった色合いと広がりを持ちそうだ。
お楽しみに…
これはもうぼくの能力を超えている事態。
記紀に古代の大型古墳の造営を「昼は人作り、夜は神作る」とあった。
もうこれは祈りの作業である。


4/27記 黄金週間

サンパウロにて
祖国はゴールデンウイークに突入目前。
連休を「アプロベイタ」(ブラジルコロニア語辞典参照のこと)して日本からこちらに来る知人・友人も何組かいるほど。
このサイトのトップページならびに「上映会のお知らせ」にあるが、連休中、メイ・シネマにて拙作「郷愁は夢のなかで」を上映してくれる。
大島渚、黒木和男、羽仁進、羽田澄子等々の巨匠のドキュメンタリー作品と共に上映してもらえるんだから、なんともはや。
拙作上映会としては、これまで豪華客船のシアターでの洋上上映から以前書いた誰も見ていない屈辱上映までいろいろ体験してきた。
自主上映会は主催者の味がズバリ出て面白いのだが、メイ・シネマはとても柔らかくてアットホームなドキュメンタリーの上映会。
参加できないのがつくづく残念…
上映場所の新小岩も、何やらなつかしさの残る東京。
日本の友人よ、作者岡村に代わって上映会に参加して反応の程を伝えて下され…


4/28記 パクラレじゅんちゃん

サンパウロにて
今日の表題については、「今は」ここでは語れない…
いずれ、お楽しみに。
サンパウロは中国と韓国の味は結構楽しめる。
夜、友人と感謝の「ジャンター」(コロニア語)でリベルダージの中華へ。
ピーチュウ、紹興酒制覇の後、あの白酒を20数年ぶりに飲む。
映像記録時代、チベットの地方ではこれしか手に入らなくて、よく悪酔いしたものである。
「これは足を取られますよ」と友人。
チベットではだいぶ魂を取られてしまった。
オンマニペメフム。


4/29記 自分の葬式

サンパウロにて
本日は朝、車の件に始まり、一日中、雑用で外回り。
本業にはまるで手がつけられなかった。
イヤハヤ。
さていよいよ5月2日、メイ・シネマでの「郷愁は夢のなかで」の上映が近づく。
自分の葬式をイメージしたことがありますか?
遺言通り、ヴィラ・ロボスのバッキアーナ・ブラジレイラ第5番アリアをナマで奏でてもらえるだろうか。
葬儀に○○は列席してくれるだろうか、△△は涙を見せるだろうか、××はどれだけ香典を包むだろうか…?
「主役」は故人なのだから生前葬ででもなければ「生きて」立ち会えない…
自分の参加できない上映会というのは、こんな感じであります。
幽体離脱で新小岩に行くか!
日本の皆様、列席をお待ちしております。
詳細は「上映会のお知らせ」のページへ!


4/30記 シンタラルガ…

サンパウロにて
本日は「予定稿」と参考文献も用意していたが、思わぬ出会いがあったので、差し替え。
戯作者の血でせうか、アホなサイトとはいへ、人様に読んでいただくもの、それなりに気も配ってをります。

リベルダージで人を待っていて、志朗君とバッタリ会う。
岡村の私家版自作リストに登場する、あの志朗君。
彼は僕の映像記録時代のブラジル取材の、通訳件アシスタント件運転手件…をしてくれた。
その後、日本の各局にパクラれた「すばらしい世界旅行」のイルカ漁は彼の発案である。
日本でしばらくサッカーのジーコの通訳をして、またブラジルに帰ってきた。
かつてのインディオ取材の話も出る。
彼は杉山ディレクターとシンタラルガのところにも行っていたのだ。
ロンドニア州に保護区のあるシンタラルガは、最近のブラジルのマスコミを賑わしている。
保護区内にダイヤモンドが産出することからガリンペイロ(山師)が不法侵入、シンタラルガは30人近くのガリンペイロを殺害した。
シンタラルガは隣国にダイヤを密輸していたことも発覚した。
シングーのインディオに好かれ、取材の後も彼らの世話をしていた志朗君だが、シンタラルガはニコニコしていても何を考えているかわからず、怖かったと言う。
70年代以降のロンドニアの過激な開発が先住民をそうさせたのだろうか?
ロンドニアという州名がインディオ保護の父といわれるロンドン元帥にちなんでいるのが皮肉。
そもそも大先輩の故・豊臣靖ディレクターが70年代に「すばらしい世界旅行」でシンタラルガを取材している。
映像記録はいろいろやってくれたものだ。
昨年、友人が教鞭をとる大学で何度か拙作の上映と講義をすることになったが、彼の希望でまず僕の映像記録時代のインディオものを上映した。
20年前の民放のテレビ番組で、今、大学の講義に使えて、今時の学生にもそれなりのインパクトを与えるものなんてあんまりないんじゃないだろうか。
自分の数奇な歩みを振り返り、さて、である。


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岡村淳 :  
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