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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2024年の日記  (最終更新日 : 2024/09/07)
6月10日(月)の記 どん底の巡礼

6月10日(月)の記 どん底の巡礼 (2024/06/11) どん底の巡礼
ブラジルにて


今日の件名を見て、数名ぐらいの方はピンと来るかなと思う。
左卜全、と。

さあ今日は一日断食だ。
おカネの件で取引銀行に行くが、ATMにトラブルの由。
2時間ぐらいしてまた出向くが、あいかわらずなんの掲示もなく、女性のスタッフに復旧は未定、と当然のように言われる。

思い切ってアヴェニーダにやってきたバスに乗り込み、スマホを繰りながら行先にある同じ銀行の支店を探す。
以前は徒歩圏に3店あったのだが、いまやこの1店のみ。

いやはや。
帰りはメトロで戻る。

帰ってから…
DVDでクロサワを見ようと思う。
『どん底』。
何度目だろう。
ブラジルで買ったソフトで。

西暦1957年作。
セリフが聞き取りづらいので、ポルトガル語の字幕をオンにして。
ゴーリキーの原作を、江戸時代の困窮長屋に翻案。
ブラジルのファヴェーラ:スラム街をさらにひどく共同住宅にしたような宿が舞台だ。

後年、黒澤が現代のスラム街を舞台にした『どですかでん』と同様の集団劇だ。
わが『あもーる あもれいら』シリーズのような。

見どころは尽きない。
ひとつあげれば左卜全演じるナゾの老巡礼と三好栄子演じる瀕死の老女のやりとり。
死ぬこと生きることの意義をめぐって、ぎょっとする対話が交わされる。

余韻に浸りつつ…
上野英信をひもとく。

少し充電しませんと。






 


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