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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2024年の日記  (最終更新日 : 2025/01/03)
11月20日(水)の記 ブラジル立志篇

11月20日(水)の記 ブラジル立志篇 (2024/11/23) ブラジル立志篇
ブラジルにて


今日のブラジルは「黒人問題啓発」の休日。
身辺を少し整理。
かえって散らかっているか?

先の訪日時、山形寒河江・松田書店フローラ店で買ったDVDコレクションを見るか。
『男はつらいよ』第16作「葛飾立志篇」。
ちょうど発売されたばかりで、ナントこの寒河江がロケ地なのだ。

この映画には奇遇なことが多い。
僕が「花の中三トリオ」時代に同学年ということもあって、当時ファンを自認していた桜田淳子さんが出演。

この映画の公開は…西暦1975年12月か。
僕は中学時代に映画に目覚め、高校時代から邦画にのめり込んでいく。
僕が最初に封切りで見た『男はつらいよ』がこの作品。

しかも、考古学がテーマ!
志望の大学は早稲田の文学部、そして考古学を学びたいと思っていた時だ。

この映画に登場する樫山文枝さんは大学助手、小林桂樹さんは大学教授で、山田洋次監督の母校・東京大学所属という設定だ。
実際の「考古学徒くずれ」からすると、いかにも寅さん映画のための考古学者といった設定の感あり。
『となりのトトロ』の父親の考古学者の方がリアリティを感じる。

僕は大学一年の夏休みから早稲田コネクションで世田谷区遺跡調査会の発掘調査に参加することになる。
当時、この映画の話題となって驚いた。
この映画に登場する発掘現場は、世田谷で撮影されたという。
世田谷区岡本の堂ヶ谷戸遺跡だったと記憶する。
そして、僕も知る大学の先輩が登場する、とも。
山田監督の住まいが世田谷で、お嬢さんが遺跡調査会に参加したこともある縁でと聞いた覚えがある。

ちなみにこれも奇遇だが、堂ヶ谷戸遺跡については拙作『KOJO ある考古学徒の死と生』でもわが学兄・古城泰さんとの関係で言及している。

今回、DVDで特にこの部分は何度かチェック。
背後は「ネコ山」でロングのショットはない。
たしかに面識のある先輩らしき人の若かりし姿も。

現場での役者のセリフは、いまいち現場感覚からズレている印象だけれども。

寅さん映画のロケ地については、ネット上でかなりマニアックなものがあがっているが、さすがにこの発掘現場について言及したものは見当たらない。

ところが、それを検索していて、間接的な知人がこの映画を見て考古学を志した、といった記載に接してこれもびっくり。

映画で映し出されているのは、おそらく縄文時代中期の埋甕。
死産の胎児や乳嬰児を土器に埋葬して竪穴住居の入り口部に据えるという風習だ。

胎児よ胎児 なぜ踊る。











 


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