移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
岡村淳のオフレコ日記
     西暦2024年の日記  (最終更新日 : 2025/01/03)
11月22日(金)の記 存在するという演技

11月22日(金)の記 存在するという演技 (2024/11/24) 存在するという演技
ブラジルにて


『AINDA ESTOU AQUI』
今年のヴェネチア映画祭などで受賞して、来年の米アカデミー賞にもノミネート。
ただいま封切り中のブラジル映画で、客の入りも快調の由。

タイトルは「私は今もここに」といった意味。
監督、俳優の名前を見れば、まず間違いのない作品といったところ。

その程度の予備知識だけで、午後から見に行く。
1970年、軍政時代のリオの金持ちの話か…
地味と言えば、地味。
が、どんどん引き込まれていく。

ふだんは観客もまれなミニシアターだが、今日は様相が違う。
今日は後から前席に座高のやたらに高い女性が座り、やむをえず最前列に移動。
中盤ぐらいから、場内のすすり泣きが聞こえてくる。

この映画の見どころのひとつはフェルナンダ・トレスとフェルナンダ・モンテネグロという実際の娘と母にして、いずれも名優の出演。

これには息を呑んだ。
すごい。

邦画『砂の器』の加藤嘉を想い出した。
ちょうどこの映画の公開50周年だ。

なんというか、ブラジルの良心を見たといった想い。
身辺のことで、この国の庶民にやや絶望を感じていただけに。

自分は、自分の信念のもとに、するべきことをしよう、と思いをあらたにする。

母娘の、娘とのニアミスも想い出す。







 


前のページへ / 上へ / 次のページへ

岡村淳 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2025 岡村淳. All rights reserved.