11月28日(木)の記 今日の聖タデオ (2024/11/29)
今日の聖タデオ ブラジルにて
「亜熱帯夜」が続いているせいだろうか。 ただでさえ「永遠の時差ボケ」で睡眠が浅く途切れ途切れなのだが。 ということで、夏バテ状態。
今日は28日。 ここのところ何度か言及している聖タデオ(聖タダイはじめ、日本での呼称は様々)の「縁日」である。 隣の駅(その名もSâo Judas)にある聖タデオ大聖堂で、特にこの日は何度も行なわれるミサにあずかってみよう。
聖タデオのことは、新約聖書にはわずかな記載があるのみで、イエスの12人の弟子のひとりであるということ以外、よくわかっていない。 いろいろな民間伝承があり、イエスのイトコであったとか、イエスのもっとも身近なひとだったとか。 この大聖堂のチラシには彼は殉教したとあるが、それも史実かどうかはわからない。
イエスを裏切ったことで知られるユダと同じ名前も持つため、あえて避けられる存在になってしまったともされるが、そんなところかもしれない。 それがかえって民衆の判官びいき、想像力、信仰をそそったのだろうか。
以前、聖タデオが「敗北者の守護聖人」とされていると紹介した。 「敗北者」とはいかないまでも「忘れられてしまいそうな存在」の「守護」ということなら、これは僕にとってもビンゴ!だ。
検索していくと、19世紀ぐらいから聖タデオ信仰は盛んになってきたようだ。 現在は特にメキシコで人気があるらしい。
この聖タデオに捧げられたカトリック成城教会の主任司祭の書いたものがいい。 なにか書かなければならないが、書くネタがない。 原稿の締切りの朝に聖タデオが「それじゃ、私のことを書きなさい」と語りかけてきたという。 原稿は、聖タデオへの感謝で結ばれていた。
|