2月9日(日)の記 日本住血吸虫症 (2025/02/17)
日本住血吸虫症 ブラジルにて
昨年、目黒寄生虫館のミュージアムショップで購入。 小林照幸さん著『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』(新潮文庫)をむさぼり読む。
恥ずかしながら、きちんと知らないでいたことばかり。 「日本住血吸虫症」の文字ヅラを知っていた程度。 なるほど、ヒトの血液中に潜む寄生虫だから「住血」か。
中間宿主のミヤイリガイのミヤイリは、発見者の名前だったのか。
第二次大戦後に米軍がこの風土病の撲滅のために日本で尽力して、大感染地の都市・甲府で鉄道車両を活用した無料の診療所を開いていたというのも意外だった。 米軍は広島では原爆症のデータだけを集めて治療は行わなかったことが知られているが、すべてこの調子かと思っていた。
この病名に「日本」があるため、中国やフィリピンなど日本以外の大感染国で、病気の責任が日本にあるという誤解も生じたという。 「水俣病」という名称を考えるうえでも重要だ。
いいルポルタージュを読ませてもらった。 明日、会う日本人のアミーガ(アミーゴの女性系)は医療関係者だ。 彼女の出身地はこの病気が確認されたところのひとつでもある。 話題にしてみよう。
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