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9月27日(土)の記 「私はゾンビと歩いた!」 (2025/10/03)
「私はゾンビと歩いた!」ブラジルにて
 
 この身も蓋もないタイトルは英語のタイトルの忠実な正式翻訳タイトルである。
 あらためてチェックしてみると原題は『I Walked with a Zombie』で驚きマークがなかったが。
 
 カナダ人の女性の看護師が、カリブ海のサンセバスチャン島の砂糖きび農場主の妻の介護に雇われて、というお話。
 
 アメリカ合衆国での公開は西暦1943年4月21日。
 第二次世界大戦たけなわの時期ではないか。
 
 調べてみる.
 この三日前に大日本帝国の山本五十六海軍大将搭乗の一式陸上攻撃機がブーゲンビル島上空で米軍機の攻撃を受けて墜落、山本は戦死している。
 ちなみに日本政府が山本の戦死を公表したのはそのひと月以上、後だった。
 
 かたや敵国・鬼畜の米国はカリブ海を舞台にしたゾンビ映画の公開である。
 
 いっぽう日本でこの映画が公開されたのは、西暦2017年とな。
 
 ちょうど世界に広まり根付き変容するアフリカ文化についての本を読み始めたこともあり、思い切って見に出ることにした。
 
 英語の会話とポルトガル語の字幕に追いつけなくて情けない…
 しかし、そう気を張ってディテールにこだわる映画でもなさそうだ。
 
 アフロ系の人びとの太鼓の音声のみが効果的に使われていたり、いかにもスタジオのつくりのカリブの島の情景など…
 敗戦後の日本の南洋ものに通じるものがあって、それはそれで面白かったけど。
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